青海老まんが日記(漫画の感想文垂れ流し)

主に完結漫画の感想文。たまに自転車乗ります


主に完結した漫画の感想を書く。多分漫画の感想にかこつけたぶちまけになっていると思う。

基本的に漫画を読んで「xx 感想」と調べるタイプの人を読者として想定している。要は読んだ人向け。

タバタ式から辿ってきた方は、恐れ入りますがグローバルナビゲーションのロードバイクの部分から飛んでください。最近サボリ気味

でぃす×こみ 感想:実はゆうきまさみの新機軸では?


 漫画も人もいい所だけを見つめよう

  

でぃす×こみ(3) (ビッグコミックススペシャル)

でぃす×こみ(3) (ビッグコミックススペシャル)

 

 
 飛び道具的な設定に見えて、実はゆうきまさみ史上一番地に足付いた作品ではないか、と密かに思っている。現役女子高生の成長物語、として捉えたらなかなかどうして類を見ない作品に仕上がっているのではないか? 親のような目線で彼女の成長を見守っていられるので眼福ですわ、というのが今回の趣旨。

 あ、BLも大好物ですよもちろん。

 

 

実はゆうきまさみの新機軸では?

概要

  1. 著者(私の主観と記憶に準拠)

     ゆうきまさみ。説明不要の大御所……というのは乱暴だけど、もうその辺の地位にあると思うんだよね。あ、でも白暮のクロニクルとかまだまだ意欲作を出し続けているというのはとんでもないな。進化し続ける漫画家、それがゆうきまさみだ!

  2. あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)
     女子高生漫画家志望の渡瀬かおるは、ひょんなこと(便利な言葉だ)から現役BL作家に! 元々専門外のBLに悪戦苦闘しながら成長する彼女の姿はさながらスポコンのやうである……
     いつもの通り、気になる方はWiki(でぃす×こみ - Wikipedia)でも見といてください。オチまで書いてあるけど。

    f:id:Blueshrimp:20181215115216p:plain

    (一巻表紙。こういうキバった女子高生が書ける作家、少ないよなァ……)

  3. 概要(巻数、掲載誌・時期)

     全3巻。月刊少年スピリッツで2013~20017年頃連載。

感想

  1. 出会い

     ゆうきまさみウオッチャーなので、当然読む。バーディの痛手を乗り越えながら……

  2. 何故素晴らしいか

     新機軸である、と銘打つと「ゆうきまさみのBL」だから新しいんでしょ! と思われるかもしれない。もちろんそれもYesなのだが、それよりも個人的にPushしたい新機軸があるのだ。

     まず、主人公がフツーの女子高生でかつ、SF的な要素がない! これがね、第一に来るんですよ。あーるの走っても胸が揺れない(原作ママ)さんごちゃん、とかもいるんですけどね。ほら、あの作品にはヤツがいるから。

    ããã¼ããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ
    (ヤツ。こいつモテモテなんだよな……)

     もうこんなヤツがいたら邪魔で邪魔で仕方がないワケですよ。ヤツを中心に世界が回ってしまうのだ。ドラえもんの主人公はのび太って言っても、いやいやドラえもんありきでしょ、ってなるのと同じです。

     翻ってでぃす×こみ。主人公のかおるちゃんははっきり言って、等身大の女子高生なんですよ。これほどマイルドな女子高生を主軸に据えたことは、かつてゆうき作品なかった、ハズである。

     実は伏線はあった。そう、バーディの早宮だ。
    ããã¼ã㣠æ©å®®ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ
    (このクセ毛の娘ね)

     「こんな女いくらでもいるだろう!」という主張は甘んじて受け入れよう。ただね、これは私の深読みかもしれないんですけどね、この早宮→かおるちゃんの系譜は高橋留美子が実証した竜之介→らんまの流れと合致しているのではないか。私はそう考えている。

     なんのこっちゃかと説明すると、有名な話で「うる星のレギュラーで竜之介だしたら思いのほか良いキャラクターだったので、もいっちょ使ってみますか! で完成したのがらんま1/2」という話である。それと同じじゃないですかね? という仮説。

     今までのゆうきまさみ的ヒロイン(?)は悪魔だったり(マジカルルシィ)、中卒の馬馬鹿だったり(じゃじゃぐる)、正義に燃えるちびっこ警察官(パトレイバー)だったりで、ちょっと現実感を損なっているようなキャラクターだったんですよ(あくまで個人の感想です)。もちろん作品としては一つの調和がとれていて、そこに当てはまる女性は彼女たちしかいなかったのは明白なんだけれど、そうすると作品全体からすこしふしぎ感が漂うんですね。じゃじゃグルでさえも。

     そして押しも押されぬ大御所となられた今! 改めて等身大の現実的なキャラクターの成長譚を描く。それがもうなんともまあ素晴らしいんですわ。我々の現実で散見されます様々な壁を、頭を悩まし女子高生が潜り抜ける。もうこれ以上何を望もうか! 

    f:id:Blueshrimp:20181215122115p:plain
    (社会人にありがちな壁、「縦のものを横にしろ! 俺は信じている!」という拝命)


     あとはBL要素ですかね。個人的には悪くない飛び道具としてそれ以上でもそれ以下でもないかなーって感想です。ゆうきまさみのBLが見れるという点でもう一翻あるかもしれないけれど、まあ重要なポイントではない気もする。女子高生の壁になれればなんでもいいのです。

     と言うのもね、最近は例えば「きのう何食べた?」(モーニング)とかもありまして、同性愛というのが一小道具になってきたわけですよ。もうそれだけで主題になる時代ではないのだ。アナロジー的には、例えば巨人の星の時代だと魔球ってだけでキャラ立つけど、今だとそれだけじゃキャラ立たないでしょ? 実は女の子でした、とかxxの血筋です、とかこれでもかって記号をつけなきゃならんのですよ。BLもそういうものに落ち着きつつある……と見ています。余談だけど。

     あ、もちろん私はBL大好きですよ! コバルト文庫とかルビー文庫とかめっちゃ読んでましたし。今日からマ王! とかも(これは角川ビーンズ)。最近では掘骨砕三が大好きです。BLかどうかは置いておいて。
     

  3. その他雑感

     他の作者の作品を乏しめるワケではないが、SFとか他の畑から出てきた人が超オーソドックスな舞台設定(BL漫画家は昨今では飛び道具たりえないと思っている)で勝負した場合、おおっ! と思う作品が多い。大御所ではそれが顕著だ。小説で言えば、東野圭吾の短編集がキレキレなのと同じ理屈である。 

    怪笑小説 (集英社文庫)

    怪笑小説 (集英社文庫)

     

      

まとめ

  • 大御所の「普通」な作品
  • 少女成長物語として秀逸
  • BL要素は引き立ての小道具

 

 ちなみにかおるちゃん、ヒロインとして好みかと言われると、まあ普通ですね。こういう娘とか部下が欲しい。

 BLが出てくる作品の感想文は以下。

 

blueshrimp.hatenadiary.jp

  

blueshrimp.hatenadiary.jp

  
 じゃあのノシ

 

青海老

 異論/反論や取り上げて欲しい漫画があればコメントくだされば幸いです