青海老まんが日記(漫画の感想文垂れ流し)

主に完結漫画の感想文。たまに自転車乗ります


主に完結した漫画の感想を書く。多分漫画の感想にかこつけたぶちまけになっていると思う。

基本的に漫画を読んで「xx 感想」と調べるタイプの人を読者として想定している。要は読んだ人向け。

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神戸在住 感想:時間・感性・表現が揃ったら


 漫画も人もいい所だけを見つめよう

神戸在住(1) (アフタヌーンコミックス)

神戸在住(1) (アフタヌーンコミックス)

 

 
 美術系大学生の青春群像劇。無理から一言でまとめるとそういう話になる。始めて読んだときは『僕はモナーやん!』という感想でした。まあちょいちゃうか。

vipmain.sakura.ne.jp

 ああ懐かしのブーン系

 登場人物皆様大切なものがありまして、でもそれを上手く言語化できていなくて、でも我々(や劇中の人物は)それを分かってあげることが出来る。優しくなれそうな漫画です。

 

時間・感性・表現が揃ったら

概要

  1. 著者(私の主観と記憶に準拠)

     木村紺。アフタヌーン漫画家。からんとかマイボーイとか描いたりますが、多分神戸在住が代表作。

  2. あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)
     冒頭書いた通り、美術系大学生の青春群像劇。
     いつもの通り、気になる方はWiki(神戸在住 - Wikipedia)でも見といてください。 

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    一巻表紙。実は絵柄で敬遠していた。ケッコー後悔してます
  3. 概要(巻数、掲載誌・時期)

     全10巻。アフタヌーンで1998~2006年頃連載。

感想

  1. 出会い

     実はね、存在は知っていました。中学生くらいのころから知っていたのですが、当時私はイキっていたので「震災? 暗い暗いいらんわ!」という気持ちでスルー。別に悪いとは言わないが、世界が狭かったと言えよう。
     ということで、社会人になってから読みました。遅かった……とは言わないが、せめて進路決める前に読みたかったという気持ちで胸が一杯です。

  2. 何故素晴らしいか

     前提として、私実はアホほどエリートなんですよ。経歴的には。大嫌いなんですが、大学とか就職ランキングとかではまあほぼほぼ上位0.xx%の層ですわ。良いか悪いかは別として。

     でね、そうするといろいろなことの選択肢がめちゃめちゃ広がるんですわ。何するにしても。付き合う相手とか就職先とか、趣味のコミュニティでもそうですわ。なんならバイト先とかもなんでも好きなとこ選べます。

     しかし悲しいかな、なんとなく他の人が「よさそう」と思うようなところに行ってしまうんですな。何でかと言うと、今まで基本的にはそれで損したことないから。言い方悪いけど、100%のババ引いたことはほとんどないんすわ。それが私が物事を決定するときの大きな指針になってしまってるワケですわ。

     だからかな、この作品を読んで、震災の爪痕やら進路、やるべきことや日常に苦しみつつも悩む彼らが羨ましくもあり、苦しそうだなとも思う。7:3くらいですわ。それがてろてろしたまどろみのような大学生(しかも美術科!)というまどろみの中で行われるというのは、全人類のスタンダードにしてほしい。大学は体育会系のなかで学ぶこともあるけれど、個人的にはこっちのほうが良いのでは? と思う。アオイホノオはあれはあれで燃えまくっとるけど。笑うわ。
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     アオイホノオ……じゃなかった。燃えペンだった。燃えてるわ。

     大学生の頃日常の風景一つとって楽しむ、なんてことはほとんど無かったと思う。何かに急き立てられているような感覚が常にあり、またそれを心地よいと思っていた。はっきり言って、チャラチャラした奴を馬鹿にしていたし、別に今でもアホやなとは思う。

     しかし、だ。神戸在住に出てくるような彼ら彼女らはほとんど見たことがなかった。所属していたサークルでも僕らは馬鹿話に終始していたと思うし、口を開けばくだらないことばかり言っていた。将来を真剣に考えてたり、互いの過去を覗き合っては遠慮したり、そういうことはまずしなかったように思う。周りもしていたようには思えない。

     結局のところ、僕等は何かに急き立てられていたのだ。それが良いことなのか、悪いことなのか。それは僕にはわからない。けれど、一つ立ち止まって何かを考えるべきだとは思う。

     ちなみに、神戸在住の世界観はかなり限定的であると僕は考えている。ほとんど幻想。何故なら、学生は基本的に立ち止まる時間を与えても自律的に考えることはほとんどしない。何故なら出来ないからである。

     別に頭の良し悪しが問題なんじゃない。多分、というか経験上東大生や京大生でもそんなことが出来る奴はほんの一握りだ。なぜなら、考えるための材料がないからだ。

     その点神戸の美術家というのは極めて特殊な環境と言える。震災等共通の爪痕が全員の心の中に大なり小なりあり、そして美術という表現方法を全員が(これも程度の大小ははあるが)持っている。となると、それを言語的にせよ別の手段にせよ表現するのが筋、というか自然な流れになる。それをまざまざと見せつけられた。

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    時間、感性、表現技法(の土台)の三つがそろわないと橋の上から彼らを眺めることは出来ない。ハイパーにレアなのだよ

     固い話になってしまったが、そういうことを私はこの漫画を読んで思い、そして自分もそうするべきではないかと思った次第である。だから大学生の頃に読みたかった。そうすれば、もっと自分に優しくなれたかもしれないのだ。

  3. その他雑感

     という感想を抱くのはもしかしたら少数派かもしれない。

     だから別の話もしておくと、私方言、特に神戸弁フェチなのだ。初恋の人も神戸の人(だから好きになったというワケではないが、もしかしたら数%は関係あるのかもしれない)。彼女らの物腰柔らかな表現技法が播州弁を使いこなす私にとってはハイソな印象を与える。なんというか、お嬢様感がおてんば娘にせよお嬢様にせよ+にしか働かない。垂涎。神戸サイコー!!!

     ちなみにタイトルはマリオ64の「ボウシがそろったら」のもじりなのだが、なかなかゴロが悪かった。

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まとめ

  • 震災を経験した人間が表現技法を持ち合わせるというありそうでなかった漫画
  • 立ち止まって考える材料が出来たころには立ち止まれなくなっている
  • 神戸方面の方言、最高です

 ちなみに私の方言は播州弁と書いたが正確には誤りで、滋賀と大阪と和歌山と播州と京都のハイブリッドである。要はもうむちゃくちゃ。

 他の木村紺作品はコレ。打ち切りだけど。 

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 アフラヌーン風味と言えばコレ。

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 じゃあのノシ

 

青海老

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