青海老まんが日記(漫画の感想文垂れ流し)

主に完結漫画の感想文。たまに自転車乗ります


主に完結した漫画の感想を書く。多分漫画の感想にかこつけたぶちまけになっていると思う。

基本的に漫画を読んで「xx 感想」と調べるタイプの人を読者として想定している。要は読んだ人向け。

タバタ式から辿ってきた方は、恐れ入りますがグローバルナビゲーションのロードバイクの部分から飛んでください。最近サボリ気味

きょうは会社休みます。 感想:Easyな推理小説


 漫画も人もいい所だけを見つめよう

 

 

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 女性向け、と主にカテゴライズされている作品を読むとき、貴方は何を考えるだろうか? 耽美な虚構を楽しむか、主人公に自分を重ねハラハラドキドキの鼓動も重ねて楽しむか、あるいは「そんな奴おらんやろ~」とビールを飲みながらつっこむか、あるいは新たな漫画の読み方の新境地を切り拓くか。

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 私は「推理小説」として楽しむことにしている(ことが多い)。もちろん「フーダニット」ではなく、どちらかと言うと「ハウダニット」に近しい。

 

 

Easyな推理小説

概要

  1. 著者(私の主観と記憶に準拠)

     藤村真理。名前はチラホラサブリミナル的に頭に残っているような……と思い調べたら、活動が1982年から。超ベテランの方ではないか! 『隣のタカシちゃん。」など。

  2. あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)
     うだつの上がらないOLの青石花笑がバイトくんに恋して、実は両想いで、結婚するまでの話。
     いつもの通り、気になる方はWiki(きょうは会社休みます。 - Wikipedia)でも見といてください。

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    (最終巻表紙。これ以上でもそれ以下でもない)
  3. 概要(巻数、掲載誌・時期)

     全13巻。Cocohanaで2012~2017年頃連載。

感想

  1. 出会い

     中古屋でたたき売り(レンタル落ち)されていたので購入。映像化作品は直ぐこうなる運命なのだ。それにしても全巻まとめて1,000円というのは何とも言えない。でもレンタルよりは高額なので、世界に貢献している気がしないでもない。何故私は(少しばかりの)罪悪感を感じなくてはならないのか……

  2. 何故素晴らしいか

     そう、この漫画は「Easyな推理小説」としてフルスロットルに楽しいのだ。だから楽しみ方をこの場でお伝えしたい。

     まず、あまり考えずに一巻の途中くらいまで読む。登場人物を確認するためだ。実際には、主人公と将来の旦那の経歴と特性が予想できるくらいまで読み込めば十分だろう。それが出来るだけ短い方が推理小説としてのハードルが上がる。

     と、言うワケでページをめくる。

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     はい、開始三ページ。この女のことは全て分かりました。おはようからおやすみまで、もう予想が経ちます。これが仮説思考といういうものです。

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     そして開始10ページ。もうOKです。男の情報もインストール完了。あとは仮説を構築するだけだ。

     この時点でのストーリーの仮説。

    「生まれてこのかた恋をしてこなかった/成就しなかった青石が、バイトのイケメンである田之倉を密に想う。ところが実際には田之倉は青石にベタ惚れで、何故か(多分体の関係)から交際がスタートする。ところが、学生である田之倉は元カノや密かに狙う同級生など女の影がチラつきまくりで、青石は常にやきもき。それを払しょくせんがために、若作りや美容に意識を向ける。多分メガネを外してコンタクト美人になる。

    一方、田之倉のDisAdvantageは若さゆえの劣情と経済力の無さ。前者はベタ惚れとは言え、同級生や後輩を多分一回は抱く。多分。抱かないまでは無いにせよ、家に行った来たの関係には確実になる。更に、彼の経済力の無さはライバルの出現を予感させる。そう、多分東大出のエリート外資系サラリマンや、会社の御曹司などがライバルとして出てくる。そういう「通り一編の女には飽きたぜベイベー。妻として、人間力に優れた青石さんのようなを待ってたの☆サ」という強力なライバルは多分田之倉が研究や卒業旅行なんかに行っている間隙を的確に縫って金の暴力やセクロスなどで攻めてくる。

    しかしやしかし、その障害を乗り越える度に二人の絆は強固になってゆき、最終的にはゴールイン!!」

     と予想が立つ。開始10ページで。そして驚くなかれ、大体ストーリーとしては正解なのだ!! これぞ推理小説ハウダニットの醍醐味よ! (違う)

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    (ほらな! 言った通りだろ! 足軽女!(第6巻より))

     まあこんな推理はどや顔で語っても仕方がないのだ。少しでもレディースものや少女漫画に親しんだ人間なら、意識すれば誰だって出来るし、なんならそんなことする必要もない。

     まず、主人公の見てくれ。眼鏡をかけた33歳処女、いわゆる高齢処女だ。少しやり過ぎなきらいもある(セカンド・バージンとかでもよかったんじゃない?)ではあるが、見た瞬間彼女の苦悩と将来が読み取れる。

     そう、有史以来脈々と受け継がれてきた『磨けば光る』的な素材だ!!! そしてもともと性格の良い彼女(性格が悪ければ漫画として成立しないので、これは確定的に明らか)なので、男が寄ってこないワケがない。

     対して男。どう見ても大学生のチャラ男であり、こういう男はえてしてモテすぎているので女をからかう傾向にある。そして、ドツボに嵌るのだ(ちょっとこのあたりは予想から若干外したが)。

     で、人が揃えばあとは舞台設定だけ。はっきり言って、世の中は障害に溢れている。金持ちとかをテキトーに配置すればそれなりに障害になるのだ。留学とか出張、海外赴任も便利だね。

     結局、ゴールが決まっている。「どうせ男と女が付き合うだけだろ」と言う理由でレディースものを忌避するタイプの漫画読みがいるが、それは違うと主張したい。じゃあワンピースはどうせワンピースを手に入れるからそれまでの過程は無意味だろう、というトンでもない主張をしていることに、彼は気づいていない。
     大切なのは、ゴールではなく過程なのだ。我々はそれを忘れずに漫画を読みたい? ……考えすぎか! 

  3. その他雑感

     ちなみに、開始10ページでその後の展開を予想させるのは漫画家の技量である。この漫画がどういうタイプの漫画か予想させて、我々を安心させてくれるのだ。ベテランならではの味である。決して作者がアホだからそんな物語しか書けないのではない。そういう思想の人間は、自己陶酔に全振りした学生が間違った方向に全力疾走した結果の映像作品でも見ればよろしい

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    (そういう作品を読んだとき、我々は多分こうなる)

     

まとめ

  • 男と女の特性を掴め!
  • 障害を予想しろ!
  • むしろそれを可能にする作者の技量を褒めろ!

 

 変な角度から漫画を読んでしまったが、当たり前のことを当たり前にやるという極めて難しい難題をクリアした藤村先生には脱帽です。我々はこの種の漫画を読むときに飛び道具を求めてはいないのだ。地に足付いたストーリーを求めている、というのはドラマの視聴率が証明しているのではないでしょうかね。

  関連する過去記事はこっち(↓)。大人の恋愛。

 

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青海老

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