青海老まんが日記(漫画の感想文垂れ流し)

主に完結漫画の感想文。たまに自転車乗ります


主に完結した漫画の感想を書く。多分漫画の感想にかこつけたぶちまけになっていると思う。

基本的に漫画を読んで「xx 感想」と調べるタイプの人を読者として想定している。要は読んだ人向け。

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七色いんこ 感想:だからお前は三流役者


 漫画も人もいい所だけを見つめよう

 

七色いんこ 1

七色いんこ 1

 

 
 ご存知でしょうか、七色いんこ。私も名前だけは知っていた。

 結論から言うと、主人公(いんこ)はやはり三流役者であるという作品だ。手塚治虫らしくない、と言えばそんな気もする。もう少しエンタメに寄って欲しかった。いや、らしくなくて良かったのよ? でも、もう少し、という思いが尽きない。

 

 

だからお前は三流役者

概要

  1. 著者(私の主観と記憶に準拠)

     手塚治虫。神だよね?

  2. あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)

     代役専門の舞台役者兼ドロボーの七色いんこが舞台劇の名作(井上ひさしなんかもある!)を舞台に切った張ったの大活躍……ではなく、トホホな所が結構多い。

     いつもの通り、気になる方はWiki(七色いんこ - Wikipedia )でも見といてください。

    f:id:Blueshrimp:20180201192251p:plain

    手塚治虫文庫全集表紙。結構真剣に購入を検討している
  3. 概要(巻数、掲載誌・時期)

     文庫版全5巻。週刊少年チャンピオンで1981~1982年頃連載。
     

感想

  1. 出会い

     ネットにある評判としては「名作」とか「読まなきゃ損」とか絶賛の嵐。そんじゃあせっかくなので読みますか、といったところ。

  2. 何故素晴らしいか

     いや~難しい~というのが読み終わって第一声。何が難しいって、漫画を描くと言うことがである。

     手塚治虫、新機軸とは言わないまでもなかなかどうして勝負の作品である。軽いお調子者のインコを主人公に据えて、ギャグで回って回ります、という構え。ヒロインも鳥をみたら二頭身になるというギャグ体質(たがみよしひさかよ!)というこちらも万全の構え。さあ、ギャグの舞台は整った! あとは暴れるだけよ!

     ……と思ったよ。俺は。ところが出てきたギャグがコレだ。

    「日本の国土 七色いんこ」の画像検索結果


     ……なんだなんだ。初めて見たときは誤植かと思った。何か禁則事項的なSomethingがあって、それの置き換えかと、そうとさえ思った。もしくは俺の知らない昔流行っていたギャグかと。そうとしか考えられない。いや、そうだろう!

    d.hatena.ne.jp


     ということで、そのギャグを中心に解説したサイトを載せさせていただきました。わかりやすい。

    ざっくり要約(+加筆)すると、
    ・そんなギャグが世間で流行った形跡はない
    ・結構社会はなボケ(ツッコミ?)らしい。北方領土絡みの説アリ
    ・赤塚らに対抗した結果の産物?

    というところだ。

     で、冒頭の「いや~難しい」の説明だ。何が難しいって、軽薄の象徴みたいな七色いんこにそのギャグやらせます? というところだ。

     そう、巨匠もギャグをやる気は満々だった。その意欲は作品の節々から感じる。いんこにブラックジャックを投影する人もあるだろうが、いんこはもっと果てしなく俗っぽく、情にほだされ易く、漫画本片手にフラフラするようなそんな人間である。とにかく読者(や女刑事)が見る限りは軽薄そのもので欲望に忠実なように見える。BJより随分焦っている場面も目立つ。

     そんな彼のギャグが社会派であっていいはずがないだろう。もっと「ガチョーン」とか「私はこれでタバコを止めました」とか、そういうシンプルなギャグにするべきだったと先生、いや神に言いたい。「おこがましいとは思わんかね」の批判には俺は金を払って読んでいると胸を張って答えたい。
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     何がどう面白かったのだろうか。でもギャグってのはそういうもんだな


     だって今までも社会派ギャグというかストーリーは死ぬほど書いてるじゃないですか。環境問題とか、そういう話はBJでやりましたし。ちょっと後だけど『グリンゴ』もあるし、なんなら『アドルフに告ぐ』でそういうのは消費しきる……あ~そうか、いんこの方が前なのか

     そう、私は手塚先生神に「何も考えないギャグ全振りの作品」を描いて欲しかったのだ。

     神は基本的に社会派である。戦争を憎み、地球環境を破壊する輩を憎み、そして義理のない人間を憎んだ。それは私とて分かっている。そのテーマが全ての作品を貫いているのも知っている。

     だからこそ、いんこには道化を演じてもらいたかった。それも徹底的にだ。個人的な感覚だと道化60%である。戸愚呂みたいたけど。

    f:id:Blueshrimp:20180201193954p:plain


     結局いんこは道化になりきれなかった。だからお前は三流役者なんだよ!
     

  3. その他雑感

     広い視点で物事を捉えれば、道化として立ち回るいんこに私はとても魅力を感じていた。久しぶりに主人公に惚れた(感情移入ではない)と言える。なぜなら俗っぽいからである。俗物の道化が転ぶのは、やはり楽しいのだ。
     

まとめ

  • 日本の国土! というギャグがそもそもアレ
  • いんこ60%
  • 面白く、新しい。だから惜しい

 

 ちなみに前述の通り、手塚治虫文庫全集の購入を真剣に検討している。全200巻。置くスペースも、金もある。ただ異様にダブる。だって色んな版でもってンだもん。

kc.kodansha.co.jp


 ちなみに他の手塚作品はコレ。やっぱり神っすわ。 

blueshrimp.hatenadiary.jp

 
 対局の脳みそゼロで読める作品はコレ。 

blueshrimp.hatenadiary.jp


 じゃあのノシ

 

青海老

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