青海老まんが日記(漫画の感想文垂れ流し)

主に完結漫画の感想文。たまに自転車乗ります


主に完結した漫画の感想を書く。多分漫画の感想にかこつけたぶちまけになっていると思う。

基本的に漫画を読んで「xx 感想」と調べるタイプの人を読者として想定している。要は読んだ人向け。

タバタ式から辿ってきた方は、恐れ入りますがグローバルナビゲーションのロードバイクの部分から飛んでください。最近サボリ気味

夢の温度 感想:エロ無しQ太もオツ


 漫画も人もいい所だけを見つめよう

夢の温度 [冬] (FEEL COMICS)

夢の温度 [冬] (FEEL COMICS)

 

 
 南Q太の作品が好きだ。自分の中にない世界を共有してくれるからだ。基本的にそれは私が会うことがなかった種類の人間達のドラマであり、それは生々しく美しい。

 ……なんて高尚なことを言ってもいいけど、ざっくり言うとべったりエロエロな展開にぐっちゃぐちゃの感情が混じっているのを見るのが最高に好きなだけです。そしてそれに折り合いをつけるまでがすげーいいのよ。

 この作品はまだ感情がぐちゃぐちゃになってない状態から問題を抱えるまで、そしてそれがなんとくなく解決するまでを爽やかに描き切ってくれているので大好きなのである。たまにはぐっちゃぐちゃの性行為がなくてもいいんスよ(まあ若干あるけど)。

 

 

すべての始まり

概要

  1. 著者(私の主観と記憶に準拠)

     南Q太。私の頭の中では内田春菊と同じフォルダに入ってると言えば伝わるだろうか。伝わらない? 志村貴子に近いと言うか……。『ひらけ駒!』から入るとあまりのギャップに笑っちゃうかも。

    ãåç°æ¥è ã§ããã¡ãããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ
    内田春菊と言えばコレ。「電気を大切にね!」

  2. あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)
     中学2年生の竹田はると高校2年生の竹田あきが割合純な恋愛を通じて成長する話。
     いつもの通り、気になる方はWiki(夢の温度 - Wikipedia)でも見といてください……と思いきや書誌情報しかない。じゃあ細かめに書きます。ネタバレ注意で。

     中学2年生の竹田はるは高校2年生の兄竹田あきにどうしようもなくも惹かれている。そんな所に女子に大人気の爽やか柔道家に告白されて、一度は拒否するもだらだらと付き合い始めて、好きとは何かを自覚していく。
     一方で竹田あきは女子にもってもてだが何故か充足しない日々。そんな中で処女の女教師原町子に手を出して本気になっていく。

    f:id:Blueshrimp:20180402165905p:plain

    竹田はる。この垢ぬけない感じがサイコー

  3. 概要(巻数、掲載誌・時期)

     全4巻。Feel Youngで2000~2002年頃連載。

感想

  1. 出会い

     中学時代から内田春菊を読んでいた私に隙は無い。群ようこ⇒辻仁成⇒内田春菊⇒志村貴子⇒南Q太という個人的系譜。当然同級生とは全く話が合わない。
     なんとなく南Q太は短編の人というイメージだったので、長編には手を出していなかったがこの度手を出してみました。最近少女漫画とかの楽しさが分かってきたからです。結果ではなく、過程を楽しむのだよ。

  2. 何故素晴らしいか

     延々セックスしているデビュー近辺の作品も割と好きなんだけど、こういうどちらかというと純な恋愛を積んでいくのも割と好きです。

     主人公はおそらく竹田あき。南Q太作品は主人公が誰か分からなくなることが多く、また特定する必要もないのだがおそら~く主人公は中学二年生のこの女の子です。

    f:id:Blueshrimp:20180402164024p:plain

     純な作品に仕上げたいという思いがなんとなく感じられる。だからはるは最後まで合体(釣りバカ的に)しなかったし、あきはとりえあずセックス&コミュニケイションなのである。

     そこから浮かび上がるのは、他の登場人物ははるの純粋性を浮かび上がらせるための構成要素でしかないということである。まあ曲解かもしれないけど。

     なんとなく物心ついたときから5歳も離れた優秀でもってもての兄貴がいるとまあ恋したっておかしくはない。ところがそれは本当に恋なんですか、という話がまずある。
     その恋とは何かを埋めるための大きなピースがはるに告白してくる柔道部の爽やかイケメン(名前失念。あ~なんだっけ~)

     このキャラクターは語らない風早くらいのポジションだと思ってくれれば分かり易いです。真面目で、一途で、若干むっつり。要は純な恋の相手に最適な人間。悪く言えばとってつけたような記号みたいなキャラクターだが、そこは技量で人間性が上手く出るようにカバーされている。

    ã風æ©ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

    こういうことを言わない風早、だと思ってくれればいいです。思っても言わない


     そんな人間と恋愛してたら、そりゃ純粋無垢で汚れ無き魂を持つ中学2年生はもう美しい恋愛をするしかないわけですよ。それこそ少女漫画的な。理想論の恋愛

     ところがどっこい。そんなことをしていたら、我々はそんな漫画読みたくもなんともない。波が少ないからである。で、そういった対策としてよく採られる手法が悪い女の登場とか事故とか浮気とかである。でもね~そういうことすると純粋性が汚れちゃうんですよ。どれだけの作品がそういう安易なプッシュで潰されてきたか。

     ということで、本作品ではその役目を兄貴とその友人にやらせることで完璧な解決を見せてくれているワケですよ。

     元々兄貴のあきは真面目なちゃらんぽらん。友人も情に厚いちゃらんぽらん。根は真面目っていうメインの登場人物に添えるとアクが無くなるその役割を別のコミュニティでのみ許すことで、話がうま~く進むワケだ。

     原町子という純粋な女に兄貴が惹かれるストーリー。家庭環境もぐちゃぐちゃで物語の世界観を破壊しない程度にちゃらんぽらんな一面を提示。これが超うまい具合にコントラストを醸し出してるからこそ、竹田はるが際立つって寸法。

  3. その他雑感

     おそらく竹田はるの話だけ書けって言われたら結構な量の漫画家が書ける。でも、竹田兄も描けって言われたら南Q太を差し置いて右に出る存在はいないだろう。単純だけど、超高度。

まとめ

  • エロ無しだからこそ純粋さが際立つ
  • メインテーマの支え方うまし
  • コントラスト

 

 線の絶妙な細さも大好きです。エロエロのときとの使い分けがぐー。

 あ、竹田兄が出汁だっていう感想はあくまで個人の感想ですので。もちろん主役張ってるぜ! という意見もあるとは思う。

 どろどろの方の南Q太はこっち。

blueshrimp.hatenadiary.jp

 
 さわやかな漫画はこっち。ジャンル全然違うけど。

blueshrimp.hatenadiary.jp

  
 じゃあのノシ

 

青海老

 異論/反論や取り上げて欲しい漫画があればコメントくだされば幸いです