
頑丈人間スパルタカス 1 (少年キャプテンコミックススペシャル)
- 作者: 安永航一郎
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1994/02
- メディア: コミック
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ザ・無法地帯のギャグ漫画である。同人誌かよ。これが普通に本屋で売られていたのは牧歌的な時代だったからというよりはキャプテンの編集部のせい。
どんくらいヒドいかと言うと、全編王シュレットな感じです。いや~凄い時代よねホント。Kindle版が出ていないのも完全になるほど・ザ・ワールドですよ。
無法地帯
概要
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著者(私の主観と記憶に準拠)
安永航一郎。代表作はどれだ? 流れ星超一郎。
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あらすじ(これも私の主観と記憶に準拠)
体が異常に頑丈な女子高生六条ひとまが、謎のスポーツ施設(名球島みたいなもん)に潜入して、諜報活動を行う話、、、だったと思うんだけど完全に好き勝手暴れまわるだけでしたね。
いつもの通り、気になる方はWiki(頑丈人間スパルタカス - Wikipedia)でも見といてください。 -
概要(巻数、掲載誌・時期)
全4巻。少年キャプテンで1993年頃連載。
感想
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出会い
確か吼えペンで流れ星超一郎っていうのが重要人物として挙げられてたところ、元ネタ全然読んでねーなと思って手を出したのが運のツキ。吼えペン通りの作風だった。なんなら実物の方がひどい。
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何故素晴らしいか
文句なしで商業誌最強の連載。何が最強なのかは秘密。
冒頭でも少し触れましたが、スポーツ界でタブー無しでバンバン偉い人が出てくる。しかもドカベンとかそういう類の出し方じゃなくて、完全にちゃかしてくるワケで。多分ジャンプとかサンデーとかでやったら当時ですがとんでもない大問題になったはずだし、今いきなりジャンプに乗せこんだら完全に廃刊。全員更迭待ったなし。
あまりリスト的なのを作るのは好きではないが、元ネタになった人の一例
・朝鮮出身の相撲取り⇒プロレスラー
・世界のホームラン王
・Mタイソン
・行方不明の冒険家
・ヨットスクールの人
・鳥の新興宗教
、、、などなど。超大物。
でね、最近のしょーもないツイッターのいじり芸とは違って、誰いじっても安永氏の漫画のキャラにしちゃうのがいいんですよね。
単発的に流行りの人をネタにして笑いをとるのは、誰でもできるんですよ。正直言って、完全に他人のふんどしで相撲とってるだけで全然面白くないと個人的には思うんですけどね。まあ世間的にはウけるんですよ。まあそれはいいです。
一方で、安永漫画の素晴らしい所はネタにした人間にその漫画の中での個性を与えるワケですね。要は、一つのキャラクターとして利用しちゃうんですよ。それでいて現実とリンクさせてネタにするわけですから、そりゃあ面白いよな、と。我々の「あれ、コレネタにしていいんだっけ、、、」というギリギリの線でツツいてくれるんですね。
島本和彦が同じくキャプテン連載の逆境ナインで、王貞治と長嶋のパロをやってたんですが、まあアレはアレでいいですと。アレも今やったら苦情来そうな気もしますが、まあ時代です。要は島本色に染めちゃうんですね。熱血が空回りしていて、でも全力みたいな超魅力的なキャラクターを作っちゃうワケですよ
そのパロディを安永流で、大量のキャラクターに対して行うと。分かり易く言うと、力道山を正月仮面と同じ扱いにしちゃうんですよね。良く殺されなかったな、、、
ちょっと90年代チックですが、女の子は色っぽいのでオーケーです。もちろん下ネタの餌食になったりします
個人的にもしかすると、パワー系の女の子がむちゃくちゃやる漫画が好きなのかもしれません。ラノベで言うと、へっぽこーずのイリーナ・フォウリーとか。浜田よしかず版の漫画もあるので、同好の士は読んでみてください。頭はちょっと足りない方がいい。 -
その他雑感
話も全編ギャグ全振りで、後先とか収拾をほどんど考えている気配がないのでオススメです。
誰かこれの現代版作ってくんないかな、、、と思うけど、今のスポーツ選手ってそんな破天荒エピソード無いからあんま面白くないかもしれないですね。というか、破天荒エピソードを作ったが最後親の仇かってくらいボコボコに叩かれるのでそんなこと出来ないと言えばそうなんですが。悲しい時代ですよホント。そんなことして誰が得するんだ。ネタが減るだけで何もいいことないだろ。
まとめ
- 無法地帯を存分に生かした作品
- 実在の人物を安永味に料理
- 現代では確実に不許可であ~る
キャプテンのWikiが面白いので一部引用。「末期に部数が低迷した時期にはまさに無法地帯と呼べる状態だった」らしいです。まさにその通り。
その他末期キャプテンな漫画は以下。
じゃあのノシ
青海老